
人生100年時代を健やかに生きる。
かつて、イギリスのマナーズ博士(Dr. Sir. Peter Guy Manners)が中心となって1960年代に開発されたサイマティクスセラピーをご存知でしょうか。
だコンピュータすら無かった時代、スイスの物理学者、ハンス・ジェニー(イエニー)博士は、鉄板の上に撒いた砂粒にある特定の音を流すと、その振動が非常に美しい幾何学的なパターンを作ること(サイマティクス現象)を発見しました。
マナーズ博士 ハンスジェニー博士 サイマティクス現象
その美しいパターンを目の当たりにしたマナーズ博士は、自然界にある美しい花の造形や、亀の甲羅、豹の模様などの形がある種の振動によるものであり、このサイマティクス現象によって説明が付くのであれば、私たち人間を形作っている振動(音)もきっとあるハズだと考えたのです。



さて、今日量子力学の世界では、あらゆる物質はミクロのレベルで観察すると振動していることが広く知られています。
これは私たちの身体も同様です。
肌にはターンオーバーがあり、身体の細胞の大半は3ヶ月程度で入れ替わります。
私たちの身体は常に振動をしながら、古い細胞を捨てて、自らをコピーし続けるという精緻なメカニズムによって支えられています。
しかし、加齢と共に、その自らをコピーする機能が衰えるとどうでしょうか?

一般のコピー機が、コピーのコピーを何度も繰り返してゆくと、品質が徐々に劣化してしまうように、私たちの身体もまた、加齢によって自らの細胞をコピーし続けるサイクルは次第に乱れてゆき、やがて正常に機能しなくなってきます。
あなたもこの身体がもつ仕組みをよくご存知のハズです。それは「老化」と呼ばれます。

中年以降の方なら、若い世代の方と仕事や活動を共にするとき、
「今日は若い皆さんから沢山のエネルギーを貰いました!」
などと表現する方がいらっしゃいます。
あるいは、小さな赤ちゃんや、無邪気に走り回る幼児と触れ合うとき。それはまるで、燦々と降り注ぐ太陽のように、彼らの身体からはエネルギーが満ち溢れ、愛らしさ溢れる姿に自然と顔がほころび、私たちは元気を貰っているのです。
それは気のせいではなく、実際に、若い世代の方が持つ固有の振動があるためです。
若い世代の方に囲まれて、そこから若さ溢れるエネルギーを貰えると感じるのは、実際にその通りであり、彼らの持つエネルギッシュな振動の場を共有しているからだといえます。

これは言い換えると、もし、そうした若くて健康な身体が放つ高い振動エネルギーを割り出して、私たちの身体に聞かせるなら、私たちの身体はまるで磁石のN極に引きつけられるS極のようにその高いエネルギーの振動に合わせて共鳴を起こします。
離れた2つの音叉が片方を鳴らすと、もう片方にも共振が起こることを、きっとあなたもご存知ではないでしょうか。
これは音が鳴っている(エネルギーを発している)音叉に、もう片方の音叉が共鳴するためです。
一方で、違う振動数の音叉を2つ並べても、そこに共振は起きません。「音」にはこうした原理があるからであり、極論を言うなら、若い人がそこにいなくとも、私たちはその若さ溢れる振動というエッセンスさえあれば、そこに共振して元気になるのです。
人間の身体は、誕生してから概ね二十代の前半で成長のピークに達し、そこからゆっくりと身体機能が衰えてゆきます。
二十代から先は、身体機能は衰えてゆく代わりに人間として成長します。経験値(知)という深さの成長へとベクトルを変化させるのです。
ではもし、この老化のスピードをずっと緩やかに、あるいは、頭の回転スピードをピークの状態で維持できたらどうでしょうか?
老化どころか、若返らせることができたら…。
人間としての持続的な成長は続きつつも、身体の衰えがずっと緩やかだとしたら…。
サイマティクスセラピーは、これを目指すものであったと言えます。
二十代前半で、人間の身体機能が持つエネルギーがピークに達する頃に発する振動を割り出し、それを耳にも聞こえる安全な可聴域の音として身体に聞かせることで、音の共振によって健康な状態へと導かれてゆくサイマティクスセラピー。
これが画期的な音響セラピーであったことは言うまでもありません。
一方で、当時のサイマティクスセラピーには限界もありました。
サイマティクスセラピーが誕生した1960年代はコンピュータが無かった時代。
たとえ身体にとって理想的な振動は割り出せても、その振動を精緻に再生する環境には乏しかったのです…。
例えば、20世紀後半に大活躍したカセットテープやビデオテープも、いま振り返ってみればその音質や画質は現代のそれとは比べものにならないように、当時のサイマティクスセラピーもまた、マナーズ博士が夢見た真の完成形には、およそほど遠いものでした。

サイマティクスからイーマ・サウンド®️へ。

ある日、一人の日本人がマナーズ博士の元を訪れます。
彼こそが、マナーズ博士から直接サイマティクスセラピーを学んだ日本人、松下幸訓先生です。
松下先生は、サイマティクスセラピーの可能性に感銘を受け、長年マナーズ博士と共に研究を重ねてきました。
そして、1990年代に初めて日本にサイマティクスセラピーを紹介した第一人者でもあります。
マナーズ博士の亡き後、松下先生はその意志を受け継ぎ、サイマティクスセラピーの音源開発の研究を重ね、音源開発にコンピュータテクノロジーを導入します。
その結果作り直された音源は、それまでとは違うデジタル音源となり、精緻かつ正確な音へと生まれ変わりました。
松下先生は、当時はスピーカー1台のモノラル出力だったサイマティクスセラピーの音源をステレオ化し、身体により深く共振するような数々の改良を加えていったのです。
マナーズ博士の時代には理論が先進的すぎて技術が追いつかなかった。それがいま、ようやく技術基盤が追いついて来たことで飛躍的な技術進化をここ数年で遂げつつあります。
松下先生は、生前マナーズ博士が遺された意志を受け継ぎ、この新しい次元に進化したサイマティクスセラピーに、イーマ・サウンド®️(Evolutional cyMAtics SOUNDより)と名付けました。
源流はサイマティクスセラピーにあっても、時代の先端を取り入れて劇的に進化したこの技術は、もはやサイマティクスとは別物であるとして、新たな名前を与えたのです。
松下先生は、過去30年にわたり、ご自身でも約5万例近くに及ぶ膨大な方々にこのセラピーを行なってきました。
イーマ・サウンドセラピーには、多くの反響があり、「私もこのイーマ・サウンド®️を学んでみたいです!」という方々のために松下先生は門戸を開き、かつてマナーズ博士が夢見た「音」の未来を実現すべく、これまで尽力されてきました。
